健康意識がいつの間にか脅迫観念へ ~オルトレキシア

photo credit: 小路上藝文空間 via photopin (license)
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オーガニック農法にこだわりを持ちはじめると、その農産物の産地だけではなく、本当にオーガニックの基準をクリアしているのかどうか気になって仕方がなくなるという方がいます。

さらに、無農薬や無添加にこだわりはじめると、一般で販売されているあらゆる食品に対して不信感を抱くようになるという方も存在しています。

確かに、農薬や化学合成肥料などがアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こす可能性も十分にあり、このような考え方のすべてか間違っているとは言い切れませんし、化学合成物質が体内に取り込まれる危険性はグンと低くなります。

ですが、そこには重大な問題が隠されています。

オルトレキシアってご存知ですか?

ちょっと聞き慣れない言葉ですよね?

これは、健康的な食材にこだわるあまり、自分で信用・納得できる食品しか口にしなくなる状態を指します。

たとえば、前述のオーガニック農法を例に挙げるのであれば、どこの土地で誰が栽培し、オーガニックの基準を何年クリアして、その後は本当に危険な物質の使用がないのかなど、執拗なまでに執着を持つ状態となることがあります。

すると、その土地以外の農作物に対して恐怖感を持つようになり、挙句の果てには農作物ばかりではなく、酪農に対しても不信感と恐怖感を抱くようになってしまうことがあります。

そして、ひどい場合には少しでも自分で納得していない食物が体内に入ってきただけで、罪悪感を持ち、自己嫌悪に陥ることもあるのだそうです。

すると、なにが待っているのでしょうか?

摂食障害

通常、摂食障害とは自分の外見、特に体重を気にするあまり食事を摂取することができない状態を指しますが、大きな精神的ショック、あるいはダイエットの反動である過食に走ってしまうケースもあります。

そして、食材に頑固なこだわりを持ち、それがエスカレートした場合にも怖くて食事を摂取することができないなどの摂食障害の症状が現れることがあるのだそうです。

そして、このような状態となってしまったらメンタルな部分での治療を行う必要性が出てきます。

オルトレキシアは、他人への危害という形で現れることも

ある会社での人間関係のトラブルに関する記事を読んだことがあります。

相談者は20代の女性でしたが、この女性は実にまめな方で、毎日のお弁当をご自身で作って会社に持参していたのだそうです。

ところがある日、食材に異常にこだわる女性からお弁当を取り上げられ、給湯室の三角コーナーに捨てられてしまったあげく、食材にこだわる女性が自分で作ったという味もそっけもないパンを無理やり押し付けられてしまったのだそうです。

 これが数日間続き、本当に悩んでいるという内容の相談でした。

ここまで来ると、おせっかいを通り越して異常行動、精神疾患であると捉えることもできます。

これは極端な例ですが、あるひとつのこだわりが他人にまで飛び火してしまったら、人間関係そのものまで壊してしまうことになりかねません。

アレルギーなど深刻な状態に直面しているのであれば話は別ですが、健康的な食事に強いこだわりを持ち続けてしまうと、心身ともに不健康な状態へ引きずり込まれる可能性も否めません。

健康主義もほどほどにしなければ、逆に健康を害してしまうということですね。

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